私の人生引き算コーデ
興味本位と才能で父親の再婚相手のSNSに辿り着いたらそこには平和に暮らす父親の姿があった
怒りや恨みではなく恐怖を覚えた
この人は何を思ってそんなにあっけらかんと生きていられるのだろう
それから、新しい家族に少し嫌悪感を抱いてしまった
何の罪もないこともわかっている
父親を取られたことに対してとかそういうことではない
あなたたちの前でのうのうと、時には威厳を振りかざして生きているであろうその男が、今までどれだけの人間を犠牲にしてきたか、そうしたものの上で今の自分たちの平和が成り立っているということを少しでも知っているのかと
新しい家族に罪はない
知っている
だけど
新しい環境、新しい家族、不慣れなことの中でもがんばったね
とか言っていられる暢気さがどうしても、どうしても憎い
私にはがんばるも何もなかったのだ
じわじわじわじわ抵抗する余裕もなく奪われただけだったのだ
あなたたちは同じタイミングで別のものを失ったのかもしれないけれど、それに準じて新しいものを得た
「新しい」「不慣れ」は結果的にあなたたちにとってポジティブなことだったよね?
それを自分たちの努力みたいに、何様?って
ね
ね?
父親が家庭に不和を招き、その周りのガヤに安心できるはずの環境を踏み荒らされ、そのストレスを持った人間からサンドバッグにされてきた
自分が荷物になっているのかなと思って生きてきた、自分の意見を持たないように生きてきた、帰れる場所を失うことになってしまった
私の人生引き算コーデ。
奪っている自覚のない人間に奪われる虚しさよ